認定心電検査技師資格は、職種の壁をも超える!
弘前大学医学部附属病院検査部生理検査室 |
知識習得や情報発信への意識向上
私は、第1回認定心電検査技師試験で合格し、認定心電検査技師資格を取得しました。記憶を辿りますと、やや不安を感じながら、試験会場に向かったのを思い出します。試験終了後、導かれるように、日蓮聖人が736年前の弘安5年に入滅されたという名高い池上本門寺総門の前にたどり着き、加藤清正公が偈文にちなみ96段の石積参道を築造寄進したという此経難持坂を登っていました。霊跡を巡った御利益があったのでしょうか、無事合格するに至りました。資格取得後は、心電図の知識習得や情報発信への意識が、さらに高まりました。
資格を活かして:職種の壁を超えた交流とセミナー企画
医療系他職種の方々からの質問のなかで、最も多いのが心電図検査に関する質問です。時折、救急外来における心電図検査手技や心電図判読などの指導を依頼されることもありますが、職種の壁を超えた交流をもつことで、自分自身も知識を再確認し、スキルアップすることができました。
また、東北地方における資格更新認定講座が少ないように感じましたため、佐々木真吾先生(弘前大学大学院医学研究科不整脈先進治療学講座)にご協力賜り、「心電図セミナーin弘前」を企画・開催し、多くの方々にご参加いただきました。これを皮切りに、秋田や福岡などの各地で、メディカルプロフェッショナル委員の企画したセミナーが行われるようになりました。学びの場として、これらのセミナーを是非ご活用ください。
認定心電検査技師資格取得のススメ
医療の入り口には心電図検査が存在し、患者さんにとって心電図は避けて通れない道といえます。だからこそ、迅速かつ正確に心電図波形を記録、判読し、適切な治療につなげることが大切です。現在、医療現場ではチーム医療化が進み、臨床検査技師に求められるスキルも高まりつつあります。さらに、今後はISO 15189の認定範囲が生理学的検査分野にも拡大し、国際規格に沿った質の高い検査結果の確保が必要とされます。そのためにも、認定心電検査技師資格を習得し、日常臨床に役立てていただきたいと思います。
心電図の知識習得には、自身の向上心のみならず、心電図に精通した医師の指導が不可欠です。先生方におかれましては、今後ともご指導賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。
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