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チーム医療への取り込み・・・心臓カテーテル治療時Door to Balloon Timeの短縮をめざして

地方独立行政法人市立秋田総合病院臨床検査科
日本不整脈心電学会メディカルプロフェッショナル委員
渡辺 智美

市立秋田総合病院の挑戦

 当院は秋田市の中心部に位置しており、診療26科、病床数456床、外来患者数約1300人/日の総合病院です。臨床検査科は臨床検査技師28名、助手6名で、そのうち18名の技師が夜勤業務も担当し、24時間体制で稼働しています。生理検査室は臨床検査技師6名、助手1名で生理機能検査を担当しています。
 生理検査室は、心臓カテーテル検査や治療の際、医師・看護師・臨床工学技士・放射線技師からなるチームの一員として心電図記録を担当しており、他職種との連携が重要となります。特に緊急心臓カテーテル治療(PCI)は時間帯に関係なく発生するため、いかに素早く治療を開始できるかが患者予後にも影響してきます。そのため、休日・夜間発症のPCI症例を仮定し、多職種スタッフが合同で患者導入のトレーニングを行って、『Door to Balloon Time 90分』を目指しています。そのトレーニングには、生理検査スタッフのみならず、普段生理検査を担当していない日直・夜勤担当者も参加し、チームの一員として技術の向上を目指しています。

トレーニング方法:目指せ!『Door to Balloon Time 90分』

 『Door to Balloon Time 90分』を目標としたトレーニングは、ダミー患者としてレサシアンシュミレーターを使用し、ロールプレイング方式として心カテ室で行いました。トレーニングの項目は入室時におけるストレッチャーからの患者移動、点滴・モニター類・酸素マスクなどの取り扱い、心電図電極装着、検査機器の立ち上げ・設定など、多岐にわたります。
 トレーニング開始当初、心カテ導入対応を行うことへの賛同はなかなか得られませんでした。普段やっていない業務である、患者急変の可能性がある、心電図の読み取りが苦手、他職種との連携ができない……などが原因でした。その不安を取り除くべく、重要心電図の読み取り方や急変時の対応などにつき、科内で勉強会を重ねたことにより、徐々に理解が深まったようです。ロールプレイング方式のトレーニングも、イメージが湧きやすく効果的でした。
 トレーニングを繰り返すうちに、他職種の業務を相互理解することで適切な対応が可能になり、導入時間が大幅に短縮しました。やがて、緊急PCI発症時のDoor to Balloon Timeは15~20分短縮され、ほとんどの症例が90分以内に完了しました。

チーム医療の一員として、認定心電検査技師として

 「認定心電検査技師として、チームに貢献できることはないだろうか」。取得した資格を活かすべく、失敗したときの原因検索とその対処法を考え、説明することでチームに貢献するよう努めました。普段、心電図検査を行う機会の少ないスタッフに対し、理解しやすく覚えやすく説明するのに、認定心電検査技師資格は大変役立ったと思います。今後もトレーニングの継続に努め、チーム医療の一員として頑張りたいと思っています。

図:合同トレーニング時の様子

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