会長挨拶
2025年のカテーテルアブレーション関連秋季大会を迎えるにあたり、ご挨拶申し上げます。 例年は秋に行う本会ですが、本年は11月に第71回日本不整脈心電学会学術大会(JHRS2025)と第18回アジア太平洋不整脈学会学術大会(APHRS2025)が合同で開催されるため、5月に開催することとなりました。
さて、カテーテルアブレーションは本邦で現在年間10万件以上施行され、年々増加傾向にあります。3次元マッピングシステムやイリゲーション・コンタクトフォースといった高周波アブレーションカテーテルの進化やバルーンアブレーションシステムなどの導入は、より安全で効果的なアブレーションの普及に貢献しました。本邦に昨年導入されたパルスフィールドアブレーションにも大きな期待が寄せられています。このような機器の進歩と同時に不整脈のメカニズムに迫る電気生理学的な研究の進歩も顕著です。また、近年i-gelなどを用いた全身麻酔下でのアブレーションの普及が進み、こちらもアブレーションの有効性・安全性に寄与しています。
一方、このような高度な機器を用いて医療を行うにあたり、医師のみではなく看護師、臨床工学技士、診療放射線技師など多職種のアブレーションへの参画が求められており、医師を含めた全ての業種で常に知識や技術のアップデートが必須です。
本大会の役割は、安全で有効なカテーテルアブレーションを本邦で普及させていくことです。全ての業種の方にとって有益な会となるようプログラムを組み、ライブセミナーほか、公開研究会の一部はWeb配信し、多くの学会員の皆様にとってアップデートできる会にしたいと考えています。
会場は沖縄です。ビーチには1分間に10数回、心拍変動のHF成分と同様の周波数で白波が打ち寄せます。学会中は電位の波にもまれていただき、終了後には美しいビーチの波を見てリラックスしていただきたいと考えています。多くの方々のご来場をお待ちしております。
カテーテルアブレーション関連大会2025
会長 髙月 誠司(慶應義塾大学医学部循環器内科)
宮内 靖史(かわぐち心臓呼吸器病院循環器内科)