日本不整脈心電学会 第14回植込みデバイス関連冬季大会

会長挨拶

第14回植込みデバイス関連冬季大会開催に向けて

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 第14回植込みデバイス関連冬季大会開催に際しまして、ご挨拶申し上げます。本大会は日本不整脈学会の分科会として2009年に第1回大会が開催されました。その理由は植込み型デバイスが著明な進歩をとげている一方で、カテーテルアブレーションによる不整脈の根治治療が発展し、不整脈領域の大会が年1回の学術大会のみでは不十分であると危惧されたためです。その結果、デバイスに関する学習の場として、本大会は発展して参りました。今回、本大会として初めての試みとして、外科系会長の光野正孝(友紘会総合病院/兵庫医科大学)と内科系会長の三橋武司(星総合病院/自治医科大学)の共同会長により、2022年2月11日(金)から13日(日)にかけて開催させていただきます。

 デバイス関連の進歩には目覚ましいものがあります。Zollが体外式ペースメーカを開発し、体表面電極を用いた緊急体外ペーシングでの救命例の報告が1952年ですから、2022年はそれからまだ70年しか経っていません。また我が国でペースメーカ植込み術が保険収載されてから、50年も経っていません。当初はペースメーカしかありませんでしたが、ICD、CRT-P、CRT-D、SICD、leadless pacemaker、 WCD等が開発され、MRI 撮像対応、ホームモニタリング、ヒス束ペーシングも可能となり、リード抜去の技術も進歩しております。

 デバイス治療に関しては、その領域は内科医、外科医にとどまらず、小児科医、放射線科医、臨床工学技士、看護師、CDR、放射線技師等々の様々な職種に及び、これら多くの医療従事者が協力してチーム医療を行う必要があります。本大会がこれらデバイス治療についての研究発表、教育、学習、交流の場となり、皆様の今後の診療のお役に立てることを切望します。

 新型コロナウイルスのオミクロン株出現に伴い、本大会の開催形式を先日ハイブリッド開催に変更したばかりですが、その後のさらなる驚異的な感染拡大状況を鑑みて、WEB開催に変更することにいたしました。

 昨年末までは、第5波の収束に伴い国立京都国際会館において現地開催を行うべく準備を進めておりました。今回の決定は非常に残念ではありますが、気持ちを新たに切り替えてWEB開催の特長を最大限生かした実りのある大会にいたします。

 度重なる変更で大変ご迷惑をおかけ致しますが、皆様の安全を最優先した決定であることをご理解いただきますようお願い申し上げます。医療従事者として皆様と共にこの困難を乗り越えたいと思います。

 令和4年1月20日

第14回植込みデバイス関連冬季大会

会長 光野 正孝(友紘会総合病院/兵庫医科大学)   
三橋 武司(星総合病院循環器内科/自治医科大学)