日本不整脈心電学会 – 市民の皆様へ

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QT短縮症候群とは?

 QT延長症候群とは逆で、何かしらの理由でQT時間(心室が収縮してから拡張するまでの時間)が短くなり、不整脈が起こりやすくなる病態をQT短縮症候群といいます。若年男性に多くみられるといわれていますが、発症頻度は10万人に一人程度と推定され、非常にまれな疾患です。いまだ不明な点が多い疾患です。

原因

 遺伝子変異によって発症します。孤発性もしくは常染色体顕性遺伝で、現在までにKCNH2(SQT1)、KCNQ1(SQT2)、KCNJ2(SQT3)、CACNA1C(SQT4)、CACNB2b(SQT5)、CACNA2D1(SQT6)の6つの原因遺伝子が報告されています。
QT延長症候群と同様、原因となる遺伝子が心臓を流れる電気に影響を及ぼして、QT時間を短縮させますが、少し専門的な話になりますので、ここでは省略いたします。

症状

 主な症状として、失神や心停止、心房細動との併発に伴う動悸が挙げられます。心停止は再発率が80%以上と高く、安静時や就寝中の発生が80%以上との報告があります。また、心室不整脈(心室細動や多形性心室頻拍など)が現れる場合もあります。

診断方法

 主に、心電図所見(QT時間の短縮、Tピーク間隔など)、臨床症状(心停止や失神、心房細動、多形性の心室頻拍または心室細動の既往、発作時の状況など)、家族歴(QT短縮症候群の既往、突然死の有無)、遺伝子診断(変異の有無)にて診断します。また、高カリウム血症や高カルシウム血症などの疾患、ジギタリスなどの服用によってもQT時間の短縮が起こるため、それらを除外するための検査を行う場合もあります。

治療方法

 心停止の危険があるため、予防的に植込み型除細動器植込み術が検討されます。また、併発する心房細動や心室不整脈を予防するために、キニジンやⅢ群抗不整脈薬などを用いた薬物療法を行う場合もあります。

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