1.心臓の構造と役割を教えて!
心臓は握りこぶし大の大きさで、胸の中央やや左側にあり、全体が筋肉の壁でできた袋のような構造になっています。心臓は全身に血液を送るポンプの役割を果たしていて、1拍1拍、収縮と拡張を繰り返すことで血液を全身に送り出しています。なんと、1分間に60~100回、1日では10万回にも収縮と拡張を繰り返しており、大変な働きようです。
心臓の上の部屋を心房、下の部屋を心室と呼びます。それぞれ左右に分けられ、右心房・右心室・左心房・左心室の4つの部屋から成り立っています。右心房は全身の静脈の血液が帰ってくる部屋で、その血液は右心室に流れていきます。右心室からは肺に血液が送られ、肺で酸素をもらった血液は、左心房に帰ってきます。左心房から左心室に血液は流れ、左心室からは動脈を通って全身に血液を送ることで酸素や栄養が運ばれます。心房と心室の間、心室の出口にはそれぞれ弁(扉)があり逆流しないようになっているため、血液は一方向に送り出されます。

心臓の構造と役割
全身に血液を送るポンプの役割を果たしている。
全身に血液を送るポンプの役割を果たしている。
ポンプ運動の源になっているのが電気です。右心房には洞結節と呼ばれる発電所があり、そこから発せられた電気興奮が房室結節という連絡路を通って、心房から心室に伝わることで、心臓は規則正しく拍動します。心臓の正常な調律(リズム)は洞調律(どうちょうりつ)と呼ばれます。

心臓にある発電所とは?
洞結節と呼ばれる発電所から電気興奮が発せられる。
洞結節と呼ばれる発電所から電気興奮が発せられる。