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薬が原因の不整脈とは?

 突然死や重篤な症状をきたす不整脈の予防および治療には、抗不整脈薬という薬を使用しますが、その副作用により別の不整脈が引き起こされる場合があります。これを催不整脈作用と呼びます。催不整脈作用によって引き起こされる不整脈は、常用量を内服しただけで現れる場合もあるので、注意が必要です。

原因

 不整脈が起こりやすくなる原因として、低カリウムや低酸素状態、心不全などがあげられます。催不整脈作用は、もともと心筋梗塞や心筋症、心不全といった心臓病のある患者さんや、持続性の心室頻拍や心室細動が出現している患者さんに起こりやすいと報告されています。また、患者さんの遺伝的背景、腎臓や肝臓の機能が低下している患者さん、不整脈とは関係のない薬(抗うつ薬や向精神薬、抗生物質、抗真菌薬など)との飲み合わせによっても、体内の薬物濃度が予想以上に高くなることから、引き起こされる場合があります。現在使用している薬がある場合は、必ず医師に報告してください。

薬の飲み合わせにも注意!
現在使用している薬がある場合は、必ず医師に報告を。

症状

 不整脈の種類により、様々な症状が見られます。洞不全、房室ブロックのように脈が遅くなる不整脈では、めまいや失神、疲労感が見られる場合があります。心房粗動や心房細動のように脈が極端に速くなる不整脈の場合は、心室細動や心室頻拍といった心室不整脈の発生頻度が増加したり、突然死を起こしたりする恐れがあります。

不整脈の種類によって様々な症状が見られる
脈が遅くなる不整脈ではめまいや失神などが見られる。極端に速くなる不整脈では突然死をきたす恐れがある。

診断方法

 催不整脈作用は、抗不整脈薬や新しい薬を使用してから7日以内に起こる場合が多いです。まずは不整脈の出現時期を確認したのち、血液検査や冠動脈検査などで心臓の血管の状態(血管が狭くなっていないか、など)を見て、ほかの原因を除外します。次に、不整脈発生の前触れは心電図に現れることが多いため、定期的に心電図を確認します。ホルター心電図検査では、不整脈の発生頻度が治療開始前よりどの程度増えているかを確認します。

治療方法

 薬の使用中止または減量が原則ですが、不整脈が起こりやすくなる原因(低カリウムや低酸素状態、心不全)をつきとめて、治療や脈の補正を行う場合もあります。心室不整脈で緊急を要する場合には、電気ショックなどを行います。薬の使用中止または減量が不可能な場合は、脈が遅くなり失神などを起こすリスクがあればペースメーカ、持続する心室不整脈に対しては植込み型除細動器(ICD)植込み術などを検討することもあります。

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