デバイスと電磁干渉の問題点
近年の循環器疾患患者の増加に伴って、ペースメーカ(PM)から始まり、ハイパワーデバイスと呼ばれる植込み型除細動器(ICD)と心臓再同期療法(CRT-PまたはCRT-D)の植込みデバイス件数は年々増加しており、2013年のデバイス植込み件数は年間約6万件で、新規植え込み件数は3万9000件であった。デバイス治療が広く社会的に受け入れられるようになってきた一方で、携帯電話の普及とともに電磁障害の問題は大きく取り上げられ、携帯電話の電波に限らず各種電波利用機器により影響を受ける事は周知であり、生活環境や職場環境において患者に不安をもたらす要因となってきていることも事実である。
平成20年4月に立ち会い規制施行され、デバイスの分野においてもコメディカルが担う役割も大きくなり、また医療機器への影響を防止するための指針も平成25年1月に改正され、平成26年8月に「医療機器における携帯電話等の使用に関する指針」が発表されたこともあるので、シンポジストの方々に講演、ディスカッションしていただき、参加された方々がデバイス患者の不安を解消し、適切な指導に繋げられるシンポジウムにしたいと考えております。
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