CONTENTS
海外招聘者 |
William G. Stevenson | USA | Cardiovascular Division, Brigham and Women's Hospital, USA |
Ralph J. Damiano, Jr. | USA | Department of Surgery, Washington University School of Medicine in St.Louis |
Bruce L. Wilkoff | USA | Cardiovascular Medicine, Cleveland Clinic |
Michael J. Ackerman | USA | Long QT Syndrome Clinic and the Mayo Clinic Windland Smith Rice Sudden Death Genomics Laboratory, Mayo Clinic |
Derek Vincent Exner | CANADA |
University of Calgary Medicine and Community Health Sciences |
Mélèze HOCINI | FRANCE | Hôpital Cardiologique du Haut-Leveque |
Serge Cazeau | FRANCE |
Pacing and Rythmology Department GH Paris-Saint-Joseph |
Jean Claude Deharo | FRANCE |
Cardiology Department, University Hospital La Timone, Marseilles, France
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Gerhard Hindricks | GERMANY | University of Leipzig, Heart Center Abteilung für Rhythmologie |
Massimo Santini | ITALY |
San Filippo Neri Hospital Head of Dept. of Cardiology |
Domenico Corrado | ITALY | Department of Cardiac, Thoracic and Vascular Sciences, University of Padova Medical School, Padova, Italy |
Shih Ann Chen | TAIWAN | Division of Cardiology, Taipei Veterans General Hospital |
Yan Yao | CHINA | Fuwai Heart Hospital, Peking Union Medical College |
プログラム |
シンポジウム I | 指定・一部公募 |
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末田 泰二郎 | 広島大学大学院医歯薬学総合研究科病態制御医科学講座外科学 |
土谷 健 | EP Expert Doctors-Team Tsuchiya | |
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シンポジウム II | 指定・一部公募 |
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青沼 和隆 | 筑波大学大学院人間総合科学研究科 循環器内科 |
新田 隆 | 日本医科大学外科学内分泌・心臓血管・呼吸器部門 | |
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シンポジウム III 日本不整脈学会・日本心電学会合同シンポジウム | 指定・一部公募 |
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蒔田 直昌 | 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 内臓機能生理学分野 |
清水 渉 | 国立循環器病センター 心臓血管内科 | |
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シンポジウム IV | 指定・一部公募 |
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清水 昭彦 | 山口大学大学院医学系研究科 保健学系学域 |
栗田 隆志 | 近畿大学医学部 循環器内科 | |
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パネルディスカッション I | 指定 |
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池口 滋 | 滋賀県立成人病センター 循環器科 |
渡辺 重行 | 筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター・水戸協同病院 | |
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パネルディスカッション II | 指定・一部公募 |
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松本 万夫 | 埼玉医科大学国際医療センター心臓内科 |
小林 義典 | 東海大学医学部付属八王子病院 循環器内科 | |
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パネルディスカッション III | 指定・一部公募 |
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阿部 芳久 | 秋田県成人病医療センター |
庄田 守男 | 東京女子医科大学 循環器内科 | |
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パネルディスカッション IV | 指定 |
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水谷 登 | 愛知医科大学 循環器内科 |
中里 祐二 | 順天堂大学医学部附属浦安病院循環器内科 | |
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パネルディスカッション | ||||
pros&cons 「CRTPの功罪・中隔ペーシングの是非・モードスイッチングの是非」 | ||||
テーマ1 | ||||
1. | CRTPの功罪 | |||
![]() | 因田 恭也 | 名古屋大学大学院医学系研究科循環器内科学 | ||
日本循環器学会による「不整脈の非薬物治療ガイドライン(2006年改訂版)」には、心室頻拍の有無に関わらない左室収縮機能低下例に対するICDの適応について、「冠動脈疾患または拡張型心筋症に基づく慢性心不全で,十分な薬物治療を行ってもNYHAクラスIIまたはクラスIIIの心不全症状を有し,左室駆出率35% 以下の場合」にClassIIaと記されている。CRTの適応には左室駆出率35% 以下であることが含まれ、全てCRTDとすべきかのような印象が与えられている。しかしながら、CRTを行うことにより左室駆出率が改善し、不整脈リスクが軽減する症例も存在する。CRT植え込み前に治療効果あるいはCRTレスポンダーが予測できるならば、CRTDではなくCRTPで十分な予後改善が得られるはずである。このことは医療経済的にも重要な課題である。ディスカッションでは、これまでの報告やわれわれの症例から、CRTによる心機能改善効果と不整脈発生の関わりを検討し、CRTPとすべき症例の選択方法を提案する。さらにレスポンダー予測を向上させるための指標にも言及したい。
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![]() | 奥村 謙 | 弘前大学大学院医学研究科循環呼吸腎臓内科学 | ||
心臓再同期療法(CRT)の適応例は心不全のみでなく心臓突然死のリスクを有する。ICDはCRTが適応となる左室機能低下例において突然死を予防し生命予後を改善する。これまでの主要なCRT臨床試験のメタ解析の結果では、ペーシング機能のみのCRT-Pは総死亡、心不全死を減少するものの、心臓突然死の予防効果はなかった。CRT-Pにより心臓突然死の相対危険度が1.99に増加したという報告もある。COMPANION試験では薬物治療、CRT-P、CRT-Dの3群で生命予後が比較検討されたが、心臓突然死の発生率を見ると、CRT-P群では薬物治療群より高く、CRT-D群でもっとも低値であった。ヨーロッパの前向き登録研究では、CRT-DがCRT-Pに比して死亡率を20%(P=0.284)、心臓突然死を96%(P<0.002)減少させた。以上より、CRT適応例ではCRT-Dにより、総死亡、心臓死とともに心臓突然死も減少する可能性が高く、CRT-PではなくCRT-Dが推奨される。我々の施設でCRT-Dを施行した連続101例中、持続性心室頻拍/心室細動(VT/VF)の既往例は31例(2次予防群)で、残りの70例はVT/VFの既往のない突然死1次予防群であった。1次予防群と2次予防群との間に年齢、性別、NYHAクラス、左室駆出率に差はなく、投薬内容もアミオダロンが2次予防群で多く処方されていた以外に差はなかった。平均22ヶ月の観察期間において、2次予防群では15例(48%)でVT/VFに対して適切治療が行われ、14例(93%)は単形性VTで、平均レートは153±24拍/分であった。一方、1次予防群では13例(19%)において適切治療が行われ、12例(92%)は単形性VTで、平均レートは188±35拍/分であった。両群ともVTの約60%はペーシング治療で、残りはショック治療で停止した。以上のように1次予防群においても経過中にVTが多く認められ、しかもレートが速いことが示された。CRTの適応となる心機能低下例はVT/VF、突然死のリスクが高く、ICD機能が不可欠であり、CRT-PではなくCRT-Dを適用すべきである。
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テーマ2 | ||||
2. | 中隔ペーシングの是非 | |||
![]() | 安部 治彦 | 産業医科大学医学部不整脈先端治療学 | ||
科学的背景に基づいた医療を実践し、患者に提供することは臨床医学において最も重要なことの一つである。ペーシング治療を考慮する場合、単なる変時不全の改善のみが目的と考えている臨床医は現在ほとんどいない。即ち、変時不全の改善と同時に、患者のQOL改善のみならず心房細動の発生抑制や心機能を長期間にわたって低下させることなく保持したいと考えている。
変時不全は、心房・心室のペーシングのみで改善されるが、心房細動の抑制効果や心機能に及ぼす影響はペーシング部位によって大きく影響を受け、異なる結果をもたらすと考えられている。右室心尖部ペーシングが最も心機能低下をもたらす心室ペーシング部位であること、同部位からのペーシング率が高まれば高まる程心房細動の発生率が上昇することは既にエビデンスとして証明されている。心機能保持の点からは、ヒス束ペーシングや左室ペーシングが優れていると考えられているが、手技的な困難性やペーシングリードの安定性、手術時間、等の現実的問題点が存在する。更に、dual siteやbi-ventricularあるいはbi-atrialペーシングは医療経済上の問題点が発生する。これらの点を総合的に考慮すると、1)心機能保持の面からは、心室ペーシング率を極力減らす努力を行うこと、及び心室ペーシング部位を心尖部から中隔(右室流出路を含む)に変更すること、2)心房細動発生抑制の面からは、心室ペーシング率を極力減らす努力を行うこと、及び心房ペーシング部位を右心耳から中隔に変更すること、等が心臓生理学の面からも優れていると考えられている。 国内で心臓ペーシング治療が始まって約40年経過した現在、我々臨床医は単に変時不全の改善のみを目的とした植込み治療ではなく、より生理的でより患者のQOLに配慮した治療を行う時代に突入していることを決して忘れてはいけない。 | ||||
![]() | 中島 博 | 板橋中央総合病院 不整脈・心不全科 | ||
ここ数年、心房心室を問わず中隔ペーシングが一つのファッションとなっている。スクリューインリードは中隔ペーシングには必須のリードであるが、心内膜を積極的に侵襲するため、タインドリードとは異なった手技と注意点がある。最悪の合併症は穿孔であるが、右心系は大動脈を取り囲む位置にあり大動脈に穿孔する可能性もある。中隔ペーシングを行う場合にはそのリスクと中隔ペーシングに期待する効果の双方を勘案する必要がある。心室中隔ペーシングと心房中隔ペーシングは全く異なった観点から提唱されてきた。右室心尖部は心室を心内膜側から安定してペーシングするに誠に都合の良い部位であり、未だに使用され続けている。しかしその収縮は正常心とは全く異なり、すでに1925年にはWiggestが右室心尖部ペーシングによる左室機能障害を報告している。大規模臨床試験が明らかにしたものは、Wiggestの示した問題点を臨床的なエヴィデンスとして示したに過ぎない。しかし、エヴィデンスが示したものは右室ペーシング率を減少させる努力が必要だということで、中隔ペーシングの右室心尖部ペーシングに対する優位性ではない。また、心室中隔の解剖学的定義も定まったものはない。一方の心房中隔ペーシングは心房細動の予防という観点に立っている。心房頻脈性不整脈には心房内あるいは両房内伝導遅延が関与している。これを防止するために心房多点ペーシングあるいはalternative pacing site pacingが試みられてきた。心房中隔ペーシングでは、両房間の伝導がある高位心房中隔(Bachmann’s bundle)と下位心房中隔(triange of Koch)でのペーシングが試みられているがエヴィデンスが得られているわけではない。従って現時点では、すべての症例に積極的に中隔ペーシングを推進する背景はない。
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![]() | 井川 修 | 十字会野島病院 循環器内科 | ||
房室同期性に加え、さらに心機能を考慮したペーシングスタイルを確立すべく「至適ペーシング」部位についての検討がなされるようになってから久しい。
比較的長くその議論がなされてきたにもかかわらず、いまだ、右心耳に代わる心房ペーシング部位や右室心尖部に代わる心室ペーシング部位はどこかの結論は得られていない。確かにalternative pacing site として心房中隔、心室中隔が提唱されてはいるものの、ペーシングリード留置部位は報告者によって大きく異なり、その妥当性を検証する際の問題となっている。したがって、それらの報告をもとに中隔ペーシングの有効性を判断することは大変、むずかしい。さらに厄介なことは、報告者ごとに中隔の構造認識が異なっていることである。中隔といってもいったいどこをペーシングしているのか客観性に乏しく、これがペーシングの有効性評価の問題をさらに大きくしている。
ここではペーシングリードを挿入する右房、右室の構造を確認しつつ、心房および心室中隔の解剖を解説する。また、ペーシングリード留置部位として心房および心室中隔が適当であるか、あえて留置するとすればどの点が最適であるか、合併症を避けるためにはどこに注意を払うべきかを考える。
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テーマ3 | ||||
3. | DDDのVペース低減・回避 | |||
![]() | 石川 利之 | 横浜市立大学医学部 循環器内科 | ||
心房・心室の協調性が保たれた生理的ペーシングは心機能を改善し、心房負荷を軽減し、心房細動の発生頻度を減少させる。一方、心室ペーシングにより心機能は低下する。さらに、心室ペーシング後の不応期の間は心房感知が行われず、自己収縮を無視して心房や心室のペーシングが強制的に行われるために、心房細動が誘発される危険性がある。房室伝導が保たれた正常心機能の洞不全症候群を対象としたMOST試験では、心室ペーシング40%以上の症例において心房細動および心不全の発生が有意に多かった。房室伝導が保たれた症例の多くには心室ペーシングは不要であり、心室のペーシングデメリットが無視できない。しかし、そのような症例においても、房室ブロックの発生が無視できない頻度で発生することが知られている。洞不全症候群症例ではペースメーカー植込み時は房室伝導に問題がなくとも、植え込み後に5%前後の症例に房室ブロックが起こり、その約半数に失神等の事故が起こるとされている。心房ペースメーカーでは房室ブロックに対応できないので、DDDペースメーカーが植込まれることが多い。しかし、房室ブロック発生時以外は心室ペーシングが不必要である洞不全症候群、ICD植込み症例等においては、不必要な心室ペーシングは可能な限り避けるべきであると考えられる。そこで、通常は心房ペーシング(AAI)で作動し、房室ブロック発生時にDDDへモードを変換するアルゴリズであるMVP (Managed Ventricular Pacing, Medtronic)やSafeR (Sorin)などの心室ペーシングを最少化するアルゴリズムが開発された。SAVEPACe試験の結果、心室ペーシングを最少化するアルゴリズムにより持続性心房細動の発生を有意に減少させることができることが明らかになった。
通常の設定で心室ペーシング率が高い症例では、房室自己伝導がある時には自己伝導を優先するAV delay hysteresisが利用されるが、極端に長いPQ時間でペーシングされるデメリットや、期待した程は心室ペーシング率が低下しない問題があった。 | ||||
![]() | 須賀 幾 | 自治医科大学附属さいたま医療センター循環器科 | ||
大規模試験により、心室ペーシング(Vp)率の上昇に従い心房細動や心不全の発症が増加することが明らかになった。この結果をふまえ、不要なVpを回避すべく、AAIやDDIモードの使用、AV delayの延長などが試みられてきた。しかし、これらの手段では期待するほどのVp低減効果が得られず、弊害も明らかになった。AAIでは房室伝導障害が発生すると対応できず、また運動時にPQ時間が延長するとAAIR syndromeが発生することがある。DDIではVA counterで作動する機種で設定AV delayと自己PQ時間が異なると不適切なペーシングレート上昇が生じる。また、AV delayを延長すると、AV delay+PVARPが設定可能な上限レートであるため、上限レートに制限が生じる。これを避けるべくPVARPを短縮するとしばしばpacemaker mediated tachycardiaが生じる。また、心室受攻期にペーシングが生じたり、心機能低下症例では血行動態悪化が生じる可能性がある。
これらの問題点を避けつつ安全にVpを低減させるべくVp低減モードスイッチングが開発された。Vp低減モードスイッチングには大別してAV delay延長機能とAAI類似モード変換機能があるが、これらはいつでも安全かつ有用な夢のアルゴリズムではない。不用意に使用すると重篤な健康被害を生じる可能性があり、実際の致死的不整脈発生例も報告された。この原因は、アルゴリズム作動中は、AV delay延長機能ではAV delay延長時と、AAI類似モード変換機能ではAAIモードと同様の問題があるにもかかわらず、それを使用する側が理解せずに安易に使用することにある。
Vp低減モードスイッチングは有用な機能であるが、その制限や弊害を理解せずに闇雲に設定すべきではない。デバイス治療に携わる医療者には、盲目的に機能を信用したり、安易に業者任せにすることなく、デバイスの設定とその作動を理解して使用する姿勢が求められている。
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パネルディスカッション V | 指定・一部公募 |
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磯部 文隆 | 愛知医科大学心臓外科 |
鵜野 起久也 | 土浦協同病院 心臓センター内科 | |
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パネルディスカッション VI | 指定・一部公募 |
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野上 昭彦 | 横浜労災病院 循環器内科 |
副島 京子 | 川崎市立多摩病院 循環器科 | |
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パネルディスカッション VII | 公募・一部指定 |
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小林 洋一 | 昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門 |
安部 治彦 | 産業医科大学医学部 不整脈先端治療学講座 | |
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若手医師教育セミナー I |
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三橋 武司 | 自治医科大学循環器内科 |
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若手医師教育セミナー II |
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鈴木 文男 | 結核予防会複十字病院循環器科 |
中川 博 | オクラホマ大学 | |
庭野 慎一 | 北里大学医学部循環器内科学 | |
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教育セミナー I |
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今井 克彦 | 広島大学病院 心臓血管外科 |
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Bruce Wilkoff | Cardiovascular Medicine, Cleveland Clinic |
中里 祐二 | 順天堂大学浦安病院 循環器内科 | |
庄田 守男 | 東京女子医科大学 循環器内科 | |
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教育セミナー II 日本不整脈学会・日本心電学会合同セミナー |
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堀江 稔 | 滋賀医科大学呼吸循環器科内科 |
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犀川 哲典 | 大分大学医学部臨床検査診断学 |
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教育セミナー III |
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杉 薫 | 東邦大学医療センター大橋病院循環器内科 |
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William G. Stevenson | Cardiovascular Division, Brigham and Women's Hospital |
Bruce L. Wilkoff | Cardiovascular Medicine, Cleveland Clinic | |
新田 隆 | 日本医科大学 心臓血管外科 | |
副島 京子 | 川崎市立多摩病院 循環器科 | |
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榎本 善成 | 東邦大学医療センター大橋病院 循環器内科 |
鈴木 靖司 | 愛知医科大学 循環器内科 | |
村田 広茂 | 日本医科大学 第1内科 | |
宮本 康二 | EP expert doctors-Team Tsuchiya | |
山崎 浩 | 筑波大学大学院人間総合科学研究科 循環器内科 | |
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ファイアサイドセミナー |
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鎌倉 史郎 | 国立循環器病研究センター 心臓血管内科 |
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