臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第5章
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第5章 心室性不整脈ECG V032(12誘導を6誘導ずつ連続記録)興味深いのがS1及びS2で、ともに連結期の短い早期収縮を認めるが、QRS幅が狭い正常心拍である。S1-E及びS2-E間隔はいずれもEE間隔に等しく、よく見るとS1、S2の前の心拍のT波が変形している。PP間隔から推測してここにP波が重なっていると判断される。房室解離中に起こった心室捕捉により、促進心室固有調律の異所性興奮のフォーカスがリセットされ、そこから再び周期が始まったと考えれば説明がつく。    444

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