臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第5章
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心電図 こぼれ話第26話 房室解離はすべて二次性 心房、心室間の連絡がなくそれぞれ独自のリズムで興奮している状態を“房室解離”と呼び、様々な機序や状態が想定されるが、心電図診断で“房室解離”のみということはありえない。完全房室ブロックで典型的な完全房室解離をきたすのはもちろん、極端な洞徐脈のために下位中枢が待ちきれず房室接合部補充調律を呈している場合も“房室解離”である。逆に心室頻拍など下位中枢の興奮性が高まり洞調律を上回れば、やはり”房室解離”を呈する。後2者は房室伝導障害がなくても房室解離が起こっているのである。ただし、いずれの房室解離もほかの異常に伴って二次性に発生しており、“房室解離”が単独で起こることはない。

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