心電図 こぼれ話第22話 Overdrive suppression 心房高頻度刺激による洞結節自動能抑制現象を応用したoverdrive suppression testがMandel, Hayakawaらによって開発され、現在も洞結節機能を臨床的に評価する重要な指標として世界中で用いられている。40年ほど前、早川弘一先生が米国留学から帰国され、日本医科大学において失神を主訴とする患者で初めてoverdrive suppression testを行ったことがある。目の前で数秒間に及ぶ洞停止が起こり失神発作が見事に再現されたのは、新人医局員の小生にとって大きな驚きであった。洞不全症候群という概念がFerrerによって提唱されて間もない時期で、最先端の電気生理学的知見がまさに臨床現場に応用された瞬間であった。
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