臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第5章
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2.心室頻拍ECG V021(Holter心電図による記録)3拍目からQRS幅の広い早期収縮(E)(心室期外収縮)が連続して出現し、その後自然に洞調律に復している。この間のQRS波の形はほぼ一定で、非持続性単形性心室頻拍と判断される。心室頻拍では一般的に頻拍中のRR間隔はほぼ一定であるが、本例ではRR間隔にばらつきが見られ、特に後半になるほど間隔が短くなり、最後の5拍は360msec→330msec→310msec→300msec→280msecと短縮している。このような現象をaccelerationと呼び、頻拍に伴う内因性カテコラミンの影響などが原因と考えられる。なお、頻拍終了直後に正常QRS波(S)と心室期外収縮(E)が続いて出現している。V020で見られた心室捕捉によく似ているが、頻拍最後の心拍とSとの間隔が頻拍周期より長いことから、Sは心室捕捉ではなく頻拍停止後の洞収縮で、その後に心室期外収縮が出現したと考えるべきである。    417

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