1.心室期外収縮ECG V013(12誘導を6誘導ずつ連続記録)右脚ブロック型QRS波の心拍(B)と、それより幅広く変形した心拍(W)とが不規則に出現している。これらのRR間隔は長短不定で、明らかなP波はなく基線が細かく揺れている部分が確認されることから、基本調律は完全右脚ブロックを伴う心房細動らしい。では、WはA041で示した心室内変行伝導であろうか。先行するBとの連結期(C)は約200msecと一定で、かつ他のRR間隔より短いことから、W1、W2、W3、W5は変行伝導ではなく、左脚ブロック型を呈する右室起源の心室期外収縮と判断される。また、W4、W6は、さらにQRS幅が広く変形した右脚ブロック型を呈していることから、左室起源の心室期外収縮と考えられる。本例のように心室内伝導障害を伴う心房細動で多形性心室期外収縮が多発すると、心室内変行伝導との鑑別が困難になる。 397
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