4. 心室細動高頻度で無秩序な心室興奮をきたした状態で、心電図波形としてP, Q, R, S, Tを特定しえない。効果的な心収縮は消失し、心拍出量はゼロに陥り、心停止状態となる。心室細動が持続すると、数分で全身臓器に不可逆的な障害が起こり、心肺蘇生法を行なって循環を確保しない限り十数分で死に至る。多くは重大な基礎心疾患を有し、心機能の低下した例で出現するが、心機能が良好で基礎疾患の明らかでないBrugada症候群やJ波症候群、早期再分極症候群などでも突然発症することがあり、これらは特発性心室細動(IVF)と呼ばれる。重症疾患による死戦期にも出現する。心室細動を停止させるのに抗不整脈薬は無効で、電気的除細動のみが奏功する。
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