4.房室ブロックECG J022(Ⅰ、aVF、V1 同時記録)P波とQRS波の関係は、前半は2対1伝導、後半は1対1伝導である。PP間隔は0.6~0.8秒、PR時間は0.16秒と一定である。4対3伝導、3対2伝導などは見られず、突然2対1伝導から1対1伝導に移行している点から、Mobitz I型が進行したのではなく、Mobitz II型から進んだ2対1房室ブロックであると判断される。また、1対1伝導の際のQRS波形が幅の広い右脚ブロック型を呈している点も興味深い。刺激伝導系の伝導障害が房室結節からヒス束、脚にまで広く及んでいることを示す所見で、2対1伝導の際にはRR間隔が長くなるため右脚の伝導が少し回復し、右脚ブロックパターンが消失したと考えれば説明可能である。 329
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