臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第4章
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4.房室ブロックECG J014(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ誘導同時記録)J013と同一例で、別の日に記録された。PR時間は①から⑤まで漸次延長し、⑥ではついにQRS波が脱落、⑦で①と同程度に回復、再び⑧から延長し始めている。この間、PP間隔は1秒前後でほとんど変動していない。このようなPR時間の周期的な変化をWenckebach周期と呼び、Wenckebach周期を示す房室ブロックをMobitz I型第2度房室ブロックという。なお、Wenckebach型房室ブロックと記載されることもあるが、Wenckebachはあくまで周期の名前で、房室ブロックとしては正確にはMobitz I型と呼ぶべきである。   313

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