臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第4章

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心電図 こぼれ話第１６話　電極の付け違い　人の心臓の解剖学と心筋組織の電気的興奮の動態からは、どう考えても説明のつかないおかしな心電図波形を見たときには、記録時の電極の付け間違いであることが多い。医療者も人の子、特に救急患者で一刻を争って慌てて心電図を記録する場合など、つい電極装着部位を間違えることもある。右胸心ではないのに第Ⅰ誘導のP波が陰転している場合には、左右上肢の電極が逆に付けられていることにすぐ気付くが、四肢誘導の一部と胸部誘導の一部が入れ替わった場合などは訳のわからない波形になることがある。そのような場合、コンピューターは無理やり診断するので要注意である。