臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第4章
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第4章 房室接合部性不整脈ECG J002(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ誘導の一部を拡大)期外収縮同士の間隔を測ってみると、面白いことに気付く。▼1と▼2の間隔は▼3と▼4及び▼4と▼5に等しい。また、▼2と▼3の間隔はちょうどその3倍になっている。このような現象は副収縮と呼ばれ、期外収縮発生起源の組織が洞収縮の影響を受けずに(→保護ブロック)、独自のリズムで規則的に刺激を発生するために起こる。本例は、房室接合部副収縮と診断される。比較的まれであるが、興味深い現象といえる。なお、完全な副収縮であれば、A点やB点にも心拍が現れるはずである。この2点に心拍が出現しない理由として、先ずA点では前の心拍の不応期から脱していないことが考えられる。B点の説明はやや難しいが、不応期を脱しているとすれば、副収縮起源からの進出ブロック(exit block)という現象を考える必要がある。 268

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