臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第3章
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1.心房(上室)期外収縮ECG A009(Holter心電図の記録。Ⅱ、V1、V5誘導に相当)▼は期外収縮で、QRS波は変形し幅も広いことから、一見すると心室期外収縮の二段脈のようである。しかしよく観察すると、↓の部分に小さな異所性P波が存在し、心房(上室)期外収縮であることが分かる。また、QRS波が幅広い(○)のは心室内変行伝導のためで、V1相当誘導で明らかなように、右脚ブロック様波形を示している。一般的に左脚よりも右脚の方が不応期が長いので、心室内変行伝導の際には右脚ブロック様波形を呈することが多い。  115

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