臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第3章
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心電図 こぼれ話第13話 心電図自動診断 臨床の現場で用いられている最近の12誘導心電計の多くには、内蔵コンピューターによる自動診断機能が搭載されており、記録終了と同時に詳細な計測値とそれに基づく心電図診断名が表示される。大変便利な機能で日常診療に大いに役立っているが、このような機能の開発に少しかかわったこともある小生としては、内心忸怩たるものがある。自動診断に頼るあまり、最近若い医師が自分で心電図を読まなくなり、その結果心電図そのものに興味を持たなくなる傾向にあるように感じる。自動計測・自動診断の精度が100%であれば何もいうことはないが、コンピューターは万能ではなく最終責任は医師にあるのを忘れてはならない。

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