臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第3章
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5.心房粗動整脈ECG A050(12誘導を6誘導ずつ連続記録)F波の頻度は300/分を超えているが、通常型の心房粗動で3対1伝導を示している。本例ではA049と同じ3対1伝導でも微妙に伝導速度が変化し、長短二つの周期A、Bを繰り返している。これに伴ってV2に見られるように、T波の高さが1拍ごとに高低を繰り返す交互脈を呈しているのが分かる。このような交互脈は、心のう液貯留などの際にも出現することが知られており、興味深い所見といえる。  213

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