4.洞房ブロック・洞停止・洞不全症候群ECG S021(Holter心電図の記録。V1、V5誘導に相当。上下8秒ずつの連続記録)N1からN5は心拍数約60/分の洞調律であるが、N5の後、突然約10秒間の心停止をきたした。この間P波、QRS波、T波すべての心電信号がなく、洞停止と判断される。このように突然発生する洞停止は、発作性洞停止として洞結節機能の低下を基盤とする洞不全症候群の範疇(Rubenstein Ⅱ型)に含まれる。10秒後にようやく心拍が出現している。この心拍EのQRST波は洞収縮と同じ形態であるが、先行するP波がないことから房室接合部補充収縮と考えられる。Eに続くSは上室期外収縮のようである。 67
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