3.洞徐脈ECG S015(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、aVR、aVL、aVF同時記録)R1からR8までRR間隔は約1.5秒でほぼ一定であるが、先行するはずのP波はP4とP8を除いてQRS波に重なり、その前後に一部が見え隠れしている。この際、PP間隔は1.4〜1.6秒の間で心拍ごとにばらついているように観察される。 S013の心電図と同様、洞徐脈に伴う房室解離の状態であるが、本例のようにほとんど同じ周期でP波がQRS波の前後に出没するような場合を、等頻度房室解離と呼ぶ。洞結節の興奮頻度が低下し、房室接合部補充調律の出現頻度とほぼ拮抗する場合に生じる現象で、後述する完全房室ブロックの際の完全房室解離のように房室伝導障害には起因しない。 49
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