3.洞徐脈ECG S014(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ誘導の一部を拡大)P4-P5を除いてPP間隔は1.9秒前後に延長している著しい洞徐脈のためにPP間隔が長くなると、R2、R3、R4、R6のように房室接合部に存在する下位中枢からの補充収縮が待ち切れずに出現することがある。補充収縮が連続して出現した場合を補充調律と呼ぶ。この際、PP間隔よりもRR間隔が短くなると(上図ではPP間隔1.9秒、RR間隔1.8秒) 、図のようにPR間隔が徐々に短縮し、ついにはP波がQRS波内に埋もれてしまうことがある。○で囲んだ正常の洞収縮R1、R5以外はPとQRSの関係が一定でなくなり、心房と心室の興奮が解離した状態になることから房室解離と呼ばれる。 47
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