V2ⅠⅡⅢV5V6aVRaVLaVFV1V3V452自動診断における計測結果を見ると、PR間隔178msec、QRS幅106msecと自動計測されていた。心電図では一見して胸部誘導に明らかなデルタ波()が観察され、PR間隔100msec、QRS幅160msecで、「WPW症候群」であることに疑いの余地はなさそうである。自動診断ではこのデルタ波を見落とし、デルタ波があまり明確ではないⅡ誘導あたりでPR間隔、QRS幅の計測を行ったのであろうか。誤った計測の結果、ⅢおよびaVF誘導の下向きのデルタ波()を異常Q波と見誤り、「下壁梗塞」と診断してしまった可能性が高い。各波形や間隔を計測する際、たとえ自動計測であっても単一の誘導ではなく複数の誘導を計測して判断することが、不適切診断を防ぐうえで重要である。計測ミス-6 Answer
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