臨床心電図解析の実際 ― 不適切自動診断編
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ⅠⅡⅢV2V3V4V5aVRaVLaVFV1V648コンピュータは、QT間隔500msec、QTc522、QRS幅110msecと自動計測し、「QT延長」および「心室内伝導障害」と診断したが、実際に目視で計測するとQT間隔は370msec程度でまったくQT間隔は延長しておらず()、QRS幅も90msec程度と正常で()、ともにコンピュータの計測ミスと考えられる。重症不整脈や突然死の家族歴はなく、運動等も積極的に行っており、問題なしと判断した。Q波の開始点、S波の終了点、T波の終了点は、aVLなど一部の誘導を除いて目視でも比較的明瞭であり、コンピュータによる計測ミスが何故起こったのか、原因は詳らかではない。計測ミス-4 Answer

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