臨床心電図解析の実際 ― 不適切自動診断編
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V1V2ⅠⅡⅢV3V4V6aVRaVLaVFV532Ⅰ誘導およびV4、V5誘導あたりのQRS立ち上がり部分をよく見ると、赤矢印()で示すデルタ波とみられる緩徐な波が確認され、「WPW症候群」と診断される。自動診断ではデルタ波を読み取ることができず、QRS幅が広いことから「不完全右脚ブロック」と誤診し、さらにⅢ、aVF誘導のデルタ波(青矢印)()をQ波と誤認した結果、「下壁梗塞」の診断に至ったと考えられる。デルタ波の読み落としから、思わぬ誤診が生じた1例である。読み落とし-5 Answer

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