臨床心電図解析の実際 - 複雑な心電図の解析編
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6複雑な心電図の解析編波形異常-1 AnswerⅠⅡⅢaVRaVLaVFV1V2V3V4V5V6ⅠおよびaVL誘導でP波、QRS波、T波がいずれも陰性を示し()、本来陰性であるはずのaVR誘導でP波、QRS波が陽性である()。また胸部誘導では、V1誘導からV6誘導にかけてrS型を呈し、本来順次増高するべきR波が逆に減高している()。心臓を含むすべての内臓が逆転している完全内臓逆位(situs inversus)の際の心電図所見と考えられる。ⅠⅡⅢaVRaVLaVFV1V2V3V4V5V6完全内臓逆位と考え、四肢誘導、胸部誘導すべての電極を左右逆に装着して心電図を記録したところ、すべて正常波形のきれいな12誘導心電図が記録された。

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