67第Ⅳ章 興奮伝導の異常・ブロック 等ブロック-1 Answer洞結節心房房室結節心室Ⅰ【解析1】 接合部あるいは心室頻拍+完全房室解離Ⅰ誘導の一部を拡大した。前頁4および6にあげた、奇数拍での洞結節から心室への伝導という条件を否定し、全体の歩調取りが房室接合部あるいは心室にあると考える場合で、心拍数115/分の房室接合部頻拍あるいは心室頻拍があり、完全房室解離の状態でP波()とQRS波()が独立したリズムで興奮していると考える。この際、奇数拍QRS波の前に洞性P波が規則的に観察されるのは、P波の興奮間隔が1.04秒前後でQRS波の興奮間隔のちょうど2倍に相当し、偶然に奇数拍QRS波出現の前0.1秒のタイミングでコンスタントにP波が現れたと考えなければ、説明がつかない。偶然がいくつか重ならなければ、起こりえない現象ということになる。
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