52複雑な心電図の解析編頻拍・頻脈-3 AnswerAB心房房室結節心室心房房室結節心室P1P2P3P4P5P6P8P9P10P11P12P13P14P7R1R2R3R4R5R6R7R8R9R10R11R12R13R1411501150115011401130112010201060980110011001100110011001100115011001100110011001100110010201060ⅡⅡこれらの所見をもとに計測してみると、Aのwide QRSリズムの始まり部分ではPP間隔が1150msec程度で一定ないし少し短縮傾向にあるなか、幅広い心拍のR3は約50msec短いタイミングで出現し、それ以降は1100msecで等間隔に現われていることに気がつく。また、Bの正常リズムに戻る部分では、P12が980msecと短いタイミングで出現したことをきっかけに、wide QRS心拍が消失している。これらの関係から、一連のwide QRS心拍は、洞周期が延長することに伴って受動的に現れる等頻度房室解離の際の補充調律(escape rhythm)ではなく、むしろ洞周期を凌駕して能動的に出現した促進型心室固有調律(accelerated idioventricular rhythm:AIVR)と判断するのが妥当であろう。
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