第8章|臨床心電図解析の実際 - 不整脈関連波形異常編
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2重症不整脈に直結する波形異常編異常U波がみられる心電図異常U波とは?*U波の成因に関しては不明な点が多く、正常例においても小さなU波はしばしば観察される。*異常U波と考えられるものには、低カリウム血症などで出現する巨大陽性U波(prominent U wave)と虚血性心疾患などで見られる陰性U波(negative U wave)がある。*QT延長例などにおいては、陽性U波はしばしばT波と重畳して区別が困難な場合があり、T-U複合(T-U complex)と称される。このような場合には、QT間隔の代わりにQU間隔を計測することもある。*陰性U波は冠攣縮を示唆することがあり、胸痛を伴って出現する場合には異型狭心症や冠攣縮性狭心症を疑う。*これらの異常U波が直接不整脈に結び付くことはないが、その基礎病態に伴って心室不整脈が出現するリスクは承知しておく必要がある。

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