第8章|臨床心電図解析の実際 - 不整脈関連波形異常編
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14重症不整脈に直結する波形異常編異常U波-4 AnswerⅠⅡⅢaVRaVLaVFV1V2V3V4V5V6一見すると、QT間隔が著明に延長しているようであるが()、V1誘導では陰性T波、V2誘導では二相性T波のようにもみえ、判断が難しい。V1V2V3ⅠⅡⅢⅡ、Ⅲ、V3誘導などにみられるようにT波のピークから下向脚に小さな振れがあり、二峰性T波ないしU波と考えられるが()()、両者を厳密に分けることは実際には不可能である。V2誘導においても、二相性T波の後半部分にU波が重なっているようである()。このような場合には、あえてT波とU波を分けず、T-U complexとして処理することが多い。したがってQT間隔はQU間隔として計測することになる。

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