第7章|臨床心電図解析の実際 - 不整脈関連波形異常編
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14重症不整脈に直結する波形異常編STT-5 AnswerV1V2V3V4V5V6ⅠⅡⅢaVRaVLaVFV2~V4誘導で著明なST上昇を認め()、心筋逸脱酵素の上昇から、Killip IVの急性前壁梗塞と診断された。心電図ではST上昇のほか、心拍数120/分の洞頻脈、心室内伝導障害、高度右軸偏位などの異常所見を認めることから()、血行動態破綻による突然の心室不整脈に注意を払う必要がある。実際に本例では、直ちにCCUでの監視・管理を行ったが、数十分後に心室細動が発生し、カウンターショックを要した。

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