第6章|臨床心電図解析の実際 - 不整脈関連波形異常編
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48重症不整脈に直結する波形異常編QT-20 AnswerV1V2V3V4V5V6ⅠⅡⅢaVRaVLaVF心拍数40/分の洞徐脈、完全右脚ブロックに加え、著明なQT延長がみられる()。二峰性T波であるか、U波が重畳しているのかの判断は難しいが、いずれにしてもQT(U)/QTc:0.72/0.61と著明に延長しており、その後心室期外収縮も出現してきたことから、ジソピラミドを中止したところ、1週間後には正常洞調律に復した。Ⅰ群抗不整脈薬のジソピラミドに関しても、軽度ながら、Kチャネル遮断作用によるQT延長のリスクを有していることに注意が必要である。

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