第6章|臨床心電図解析の実際 - 不整脈関連波形異常編
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24重症不整脈に直結する波形異常編QT-10 AnswerV1V2V3V4V5V6ⅠⅡⅢaVRaVLaVF四肢誘導ではT波が平低化しているためQT間隔の計測が不可能であるが、胸部誘導V3~V5における陰性T波を用いて計測すると、QT/QTc:0.44/0.57と明らかなQTc延長が確認される()。V1V2V3V4V5V6ⅠⅡⅢaVRaVLaVF本例でマグネシウムを補正し、血清Mg値 2.0mg/dlと正常化した際の心電図である。平低化、陰性化していたT波は陽性の正常T波形を示し、延長していたQT間隔はQT/QTc:0.38/0.47とほぼ正常範囲内に回復している()。低マグネシウム血症によるQT延長の報告はあまり多くない。

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