第2章|臨床心電図解析の実際 - 不整脈関連波形異常編
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32重症不整脈に直結する波形異常編Brugada sign-14 AnswerV1V2V3V4V5V6ⅠⅡⅢaVRaVLaVFV1誘導でtype 1()、V2、V3誘導でtype 2(↓)のBrugada型波形がみられる。ⅠⅡⅢ一方、本例ではQT時間も注目される。Ⅰ~Ⅲ誘導を拡大してみると、QT時間は短いところで0.29秒、長いところでも0.31秒程度であり()、QTcは0.32~0.34でQT短縮症候群と判断される。J波症候群、早期再分極症候群とともに、特発性心室細動類縁疾患として注目されている病態で、本例のようにBrugada症候群に合併してみられる例もあることから、何らかの遺伝子変異の関与を含めて、両者の関連性にも関心が寄せられている。

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