臨床心電図解析の実際 - 不整脈関連波形異常編
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δ波-3 Aδ波-18 AnswerⅡⅢaVLaVFV6興奮頻度約300/分の規則正しい基線の鋸歯状波(F波▲)から、心房粗動と診断される。また、四角(□)で囲んだ心拍を除いて、2対1伝導を示す心拍はいずれも明らかなδ波が観察されること(↑)から、WPW症候群の診断も容易である。一方、四角(□)で囲んだ心拍はQRS幅が狭く、粗動波とQRS波の伝導比が変化した際に現れていることから、Kent束ではなく房室伝導系を順行した心拍と判断される。頻脈性心房細動/心房粗動では、本例のようにδ波が出没することがあるため、注意深く観察する必要がある。ⅠV5V4V2V3V1aVR重症不整脈に直結する波形異常編42

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