会長

拝啓

   このたび、植込み型デバイス委員会のご推挙により、第6回植込みデバイス関連冬季大会を担当させていただくことになり、光栄に存じております。日時は平成26年2月21(金)、22(土)、23日(日)の3日間、場所は広島平和公園内広島国際会議場において開催することとなりました。

   本大会は、日本不整脈学会の分科会として平成21年、新田 隆会長のもと第1回が開催されました。その理由は心臓植込み型デバイスの技術的進歩はめざましく、複雑化する一方で、カテーテルアブレーションによる不整脈の根治術が発展し、不整脈を専門とするものにとって、年1回の学術大会のみではこれらの知識や技術を同時に習得するには十分でない危惧があったことによります。このため、デバイスに関する学習等の機会を増やす要望が諸先生方から寄せられ、心臓植込み型デバイスのより実際的な技術、知識の習得の場として、また意見交換の場として本大会が設けられました。これにより、不整脈治療とくに心臓植込みデバイス治療に携わる医療関連従事者(医師のみでなく)の知識と技術を高め、社会的共通的理念を育てることにより、本邦さらには世界の患者さん・人々の健康維持・増進に寄与しようとするものです。第6回の大会もその意図に沿ったものとなるよう企画いたしております。また、今回は特に患者さん側からの視点に関するセッションを組み入れ、患者さんの参加の機会を設けました。 患者さんの植込みデバイスに対する知識を高めていただき、また、医療者側も患者さんの立場・思いを理解し、受け止めることができるように、真に患者さんに必要とされるデバイス治療について考えるものにしたいと思っております。

   余談ですが、広島は風光明媚で、海の幸、山の幸に恵まれ、温暖な地域です。平 清盛、毛利元就など武将が活躍した歴史のまちでもあります。また、戦前から軍港として栄えた呉や、戦艦大和の博物館があるかと思えば、広島は世界最初の原爆による被爆都市でもあり、平和の原点の町です。PACE is PEACEの表題はイタリア語のPACE(パーチェ=平和)とPacingをかけ合わせたものです。ペーシングが真に患者さんの“心身とも平和”に寄与するものであるようにとの願いをこめました。この機会に広島を訪れていただき、さまざまな面から、広島をみていただければと思います。

   皆様のご来広を心よりお待ちしております。

敬具

平成25年10月吉日

日本不整脈学会第6回植込みデバイス関連冬季大会
会 長 松本 万夫