臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第4章
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4.房室ブロックECG J013(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、aVR、aVL、aVF同時記録)PR時間が0.22~0.46秒の間で数秒ごとの周期で変動している第1度房室ブロックであるが、PR期間の長さは呼吸周期の影響を受けているように見受けられる。一方、PP間隔は、多少変動しているものの、1.1~1.2秒とほぼ一定である。一般的には、呼吸性洞不整脈のように洞結節が自律神経系の影響を受けやすいが、本例では洞結節よりも房室結節が迷走神経の影響を強く受け、PR時間が周期的に延長していると判断される。    311

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