臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第4章
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心電図 こぼれ話第18話 心電図で個人認証? 現代社会においてはさまざまな場面、様々な形で個人認証が行われる。指紋照合や静脈認証、顔認証などは精度が高くそれぞれ実用化されているが、いずれも体表面に存在する情報を利用するので、何らかの意志を持って操作を加えることは不可能ではない。したがって、その正確性、個人識別性には限界がある。心電図はどうであろうか。心電図波形は正常人であっても十人十色で、他人がまったく同じ波形を示すことはない。自己の意志によって他人に似せることの不可能な生体情報である心電図は、疾患によって変化するので時々リセットする必要はあるが、DNA認証に次ぐ究極の個人認証ツールとして応用できるかもしれない。

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