臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第3章
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2.異所性心房調律ECG A020(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、aVR、aVL、aVF、及びV1、V2、V3、V4、V5、V6をそれぞれ6誘導ずつ記録)一見、正常洞調律にみえる○が、↑に示すようにⅡ、Ⅲ、aVF誘導でP波が陰性であることから、洞調律ではないと判断される。PR間隔は0.14秒程度で正常、QRS波、T波にも異常はない。洞結節以外の心房に起源を持つ異所性心房調律と考えられる。本例のようにV1、V2でP波が尖鋭化(○)している場合(典型的な例ではdome and dart型を呈する)には、左心房起源の可能性が考えられ、特に左房調律と呼ばれることもある。  139

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