臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第3章
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第3章 心房性不整脈ECG A052(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ誘導の一部を拡大)F波とQRS波の関係をみると、周期AではF波が4個、周期BではF波が2個先行していることが分かる。すなわち、4対1伝導と2対1伝導を交互に繰り返していると判断される。F波の発生周期が一定ならば、A047で見たようにAはBの2倍になるはずであるが、本例ではA≪2Bでこの関係は成り立っていない。この説明は難しいが、図中右に示すように心房興奮が房室結節に入り込むレベルと、その際の不応期の長さの違いによって説明可能かもしれない。   218

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