臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第3章
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4.心房細動ECG A042(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、aVR、aVL、aVF同時記録)A041と同様、f波が明確に認められ、RR間隔が不整であることから心房細動と容易に診断できる。では、↓で示す心拍は何であろうか?先行収縮からの連結期が短くQRS波の幅が広いこと、左脚ブロック型でT波が正常心拍と逆方向であること、連結期が常に一定で先々行RR間隔の長短の影響を受けずQRS波の形が同じであることなどを考えると、A041とは異なり心室期外収縮の可能性が高いと判断される。心房細動中に幅広く変形したQRS波が見られたら、心室内変行伝導か心室期外収縮かを鑑別する必要がある。 193

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