臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第3章
10/170

第3章 心房性不整脈ECG A002(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ誘導の一部を拡大)T波の形がT1とT2で異なっている。T2の上に期外収縮▼に先行するP波が重なっているためと考えられる。すなわち、期外収縮▼は心房起源(上室)と診断される。回復周期が非代償性である点も上室期外収縮を支持する所見といえる。期外収縮▼のQRS波が変形しているのは、心室内変行伝導による。心室期外収縮と異なり、心室内変行伝導ではタイミングによって、▼1及び▼2のように変形の程度が変わるのが特徴である。   98

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る