臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第1章・第2章
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4.洞房ブロック・洞停止・洞不全症候群ECG S016(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ誘導の一部を拡大)洞収縮がP1からP6まで見られ、P1-P2、P2-P3、P4-P5、P5-P6間隔は1.0~1.1秒でほぼ一定(洞周期)であるが、P3-P4間隔のみが約2秒に延長している。本来なら○の部分に出現すべき心拍(PQRST波すべて)が、1心拍分完全に欠落していると判断される。洞結節からの興奮は正常なリズムで出現しているが、その刺激が心房へ伝導されずそれ以下の興奮が現れない状態で、洞房ブロックと呼ばれる。洞房ブロックのほとんどは、この例のように1心拍が突然欠落し、PP間隔が突然2倍になるのが特徴である。  53

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