臨床心電図解析の実際 - 不整脈編 第1章・第2章
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心電図 こぼれ話第1話 “心電図”は“電心図”だった! Einthovenの発明後、日本に心電図が導入されてしばらくの間、心電図は“電心図”と呼ばれていたらしい。恩師の木村栄一先生ご執筆の我が国最初の本格的な心電図の教科書である『最新心電図学』は、はじめ『最新電心図学』として発刊されたとお聞きしたことがある。ドイツ語の“Elektrokardiogramm”を日本語訳すると“電気心臓図”、これを短縮して“電心図”と名付けたが、当時軍隊の通信に用いられていたTelegramm=電信と紛らわしいとの理由で変更を迫られたとのことである。そこで電と心を逆にして“心電図”とし、改訂版からは書籍名も『最新心電図学』と改められ、不朽の名著になった。

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