臨床心電図解析の実際 - 複雑な心電図の解析編
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51第Ⅲ章 さまざまな頻拍・頻脈 等頻拍・頻脈-3 AnswerAB心房房室結節心室心房房室結節心室P1P2P3P4P5P6P8P9P10P11P12P13P14P7R1R2R3R4R5R6R7R8R9R10R11R12R13R14ⅡⅡAはwide QRSのリズムが始まる部分、Bは洞調律に戻る部分の記録である。ラダーダイアグラムで示すように、P1、P2、P12、P13、P14の心房興奮はいずれも正常刺激伝導系を下降し、房室結節から心室へと伝導して()、それぞれ正常波形のR1、R2、R12、R13、R14を形成しているのは明らかである()。一方、R3からR11までは幅広く変形したQRS波形で、心室に起源を有する心拍と考えられる()。また、P3~P11はR3~R11の幅広いQRS波のなかに埋没している(短い矢印)と考えられるが、P3はR3の前方に、P5~P7はそれぞれR5~R7の後方に()少し顔を出しているようにみえる。

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