第9章|臨床心電図解析の実際 - 不整脈関連波形異常編
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20重症不整脈に直結する波形異常編BBB-7 AnswerV1V2V3V4V5V6ⅠⅡⅢaVRaVLaVFV1、V2誘導のrsR’型()、V5、V6誘導の深いS波()および肢誘導での左軸偏位の所見()から、右脚ブロック+左脚前枝ブロック型の二束ブロックとして経過をみていた。V1V2V3V4V5V6ⅠⅡⅢaVRaVLaVF同一例で数日後の心電図。右脚ブロックはそのままである()が、従来左軸偏位であった電気軸が突然高度の右軸偏位へと変化していた()。この間、虚血性心疾患など特に重大な病態は起こっていないが、左脚前枝に加えて左脚後枝にも伝導障害が起こっていることを示す心電図変化で、これも三枝ブロックとして細かく経過をみる必要がある所見の一つである。

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